杉原美術刀剣研磨工房 (日本刀の研ぎ諸工作)

第4回 短刀選集



短刀   銘   宇多国久






宇多一派は国光が大和国の宇多郡から越中の宇津に移住しており          大和伝の作風が色濃く残り、子の国宗、国房を始め子孫繁昌し現存する   作品も多い。宇多一派の作品は北国系の鉄肌が黒味を帯びた
肌立つものと精良な晴れやかな、一見すると来に見える作風があり総じて
出来の良い物が多い。宇多の重要指定品は100振り以上にのぼり、     位取りよりも名品が多いことが伺える。


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本作国久短刀について







姿は内反りの幾分寸の延びた短刀姿で室町初期の作だと思われる。
地は小板目に杢交じり良く練れて精美な地鉄をみせ、鮮明な棒映り
が立つ。刃は直刃基調で下方が小互の目が連ね、細かい沸を蓄え
匂口非常に明るい。本作は大和伝法の食い違い刃などがみられない
出来口ではあるが、帽子が突き上げて尖りごころになり、返りを幾分強め      に長く深く返る宇多一派の特徴が見受けられる。


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