杉原美術刀剣研磨工房 (日本刀の研ぎ諸工作)

第2回 短刀選集

短刀   銘    則重






則重の名は新五郎、又は五郎次郎という。通称呉羽郷(越中国婦負郡呉羽郷佐伯に産まれる)越中国といえば、松倉の義弘と則重が双璧をなす。
義弘は30歳で死去し、則重は長寿であったと伝えられており現存する作品も比較的に多い。則重は二代説もあり、やや寸の伸びた則重肌の少ない 銘字の異なった作風も見られる。遺作の殆どが短刀であり、太刀の在銘で 現存するものが2振りといわれ越前藤島神社の重要文化財が有名である。則重の弟子、真景は生国加賀へ、義弘の子で父没後、則重の門人になったといわれる為継は濃州へ移住したため同国は両巨匠の没後は宇多一門の
独壇場となる


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本作則重短刀について







地鉄は大板目に渦巻状の肌や流れ肌を交えた独特な肌合いを見せる。
松皮肌とも則重肌ともいわれた独創的な肌で硬軟双方の地鉄を組み合わ せた相州伝の完成形ともいえる地鉄で、刃は沸本位の刃に金筋、砂流し かかり湯走りや二重刃もみせ、飛び焼きもみられる。帽子は掃き掛けて    火焔風になる。則重は筍反りといわれるフクラも枯れた内反りの姿が   通常であるが本作は尋常な姿で普段とは異にする。棟のおろしが急峻で 三つ棟の中の幅が広い相州上工の特徴がみえる。



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