杉原美術刀剣研磨工房 (日本刀の研ぎ諸工作)

第10回短刀選集

短刀   銘     但州住国光






私の地元の兵庫県、出石の著名刀工で現存する作品は非常に少なく通称を法城寺国光と称します。真偽の程は甚だ難しいですが、相州貞宗門の三哲として有名です。普段見る法城寺国光とされる無銘の作品は所謂大丁子刃構成された相伝備前の作風で長刀の名手として知られています。鑑定会などで長巻直しの派手な丁子刃が出ればまず但州国光と考えよと教えられます。此の一派も多くの刀工いたらしいですが現代に残る作品は甚だ少ないです。




kunimitu.gif

本作国光短刀について





本作国光の短刀は長さ9寸弱のやや伸びごころの姿に庵棟で無反り。
鍛えは大きな板目肌が顕著で棟よりに柾目を見せている。
見方によると、長谷部の様に柾に板目が挟まれているようにも見える。
地鉄は則重と長谷部を足して二で割った感じで相州伝そのものである。
刃文は大小の互の目の構成で下部はやや締まりごころの刃に沸よく付き、上部にいくに連れて荒沸が交じり、焼きが高く華やかになる。随所に金筋が現れ、沸による砂流しがかかり帽子は小丸で品よく長く返る。
非常に貴重かつ健全、出来も優れた但州国光の在銘の短刀で大徳川家伝来の一口である。




full.gif